協力ビタミン1は、「第3の案」です。
このビタミンは、チームワークを強くしたいと思っている人によく効きます。
仕事はチームで取り組むことが多いでしょう。そんなとき、自分の意見がベストだと思っているで、相手の意見は聞いているふりという人もいるかも知れません。
しかし、相手の意見を理解しないかぎり、どちらが正しいのか判断はできないはずです。相手の意見を取り入れれば、あなたが悩んでいたことも解決できるかも知れません。
複数の人間が協力し合う場合、もっとも多いのは妥協点を見つけることです。相手の顔を立てて、お互いに0.5ずつ諦めて1.5で手を打つということであり、お互いに不満が残ります。
たしかに妥協は、それぞれが自分の立場を守ろうとするかたくなな態度はないし、相手に腹を立てることもなく、自分のいいように相手を操ろうという魂胆もなく、正直で誠意あるやりとりです。
しかし、お互いのクリエイティブなエネルギーが解き放たれず、シナジーも創り出すことはできません。低いレベルのWin-Winに落ち着くのがやっとです。自分の意見とも相手の意見とも違う「第3の案」を見つけることができれば、お互いが満足することができます。1+1が8にも、16にも、あるいは1600にもなる「第3の案」を追求しましょう。
詳しくは『完訳 7つの習慣』397ページを参照
協力ビタミン2は、「違いを喜ぶ」です。
このビタミンは、同じ意見しか喜ばない人によく効きます。
同じ意見の人同士で仕事をすると、居心地もよいし、意思決定も早く、成果を上げることができると思いがちです。そういう側面もあるかもしれません。
しかし、そこには同じ間違いを犯すという大きな落とし穴があります。メダカは同じ方向に動きますが、動く方向に網があれば一網打尽にされてしまいます。
人間も同様です。同じような考えの人ばかりであれば、同じ間違いを犯してしまいます。
だからこそ、最近はダイバーシティが注目されているわけです。
冒頭のビタミン診断で紹介した調査でも、「自分にない才能を持っている人、自分とは異なる性格の人と積極的に友達になる」と回答した人は約2割しかいないことからも、ダイバーシティが進まない難しさが伺えます。
人間は一人ひとり、知的、感情的、心理的にも違っています。その違いを尊重することは意思決定を遅くするかもしれませんが、シナジーを発揮すれば今までになかった世界を見ることができるはずです。
二人の人間の意見がまったく同じなら、一人は不要です。私と同じような意見しか言えない人と話をしても、得るものはまったくありません。
あなたは私とは違う意見だからこそ、あなたと話してみたいのです。私にとっては、その違いこそがシナジーを創り出す源です。
多少痛みはあるかもしれませんが、「違いを喜び」思い切って違う意見の人を自ら巻き込み、シナジーへの一歩を踏み出せませんか。
私たち日本人は、もともと、違いを尊べる民族なのですから。
詳しくは『完訳 7つの習慣』の407ページを参照
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