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退職者が相次いでしまう理由は「不信」。従業員の不信感を払拭する方法

エン・ジャパン株式会社が8,600名の求職者を対象におこなったアンケートによると、求職者たちが退職を考えた理由は「給与」「やりがい・達成感」「企業の将来性」に疑問や不満を感じていたからという回答が多かった。
今回は、このように退職を考えてしまう従業員たちの不信を改善するにはどうしたらいいか、考えていきたい。

 

会社に対して疑問や不満を抱えている従業員たちは、「不信のメガネ」をかけてしまっている。
過去に信頼を裏切られた人は、不信のメガネをかけて不信のレンズを通して全ての物事を見てしまうのだ。

 

個人的なレベルに限らず、社会レベルでも、不信や疑念にすぐ陥るのは、信頼が何らかの形で裏切られたときによく見られる反応だ。それが最も容易な手段であり、また法的にも防御の意味でも最善の策のように思えるからである。

(スティーブン・M・R・コヴィー『信頼マネジメント ビジネスを加速させる最強エンジン』キングベアー出版)

 

従業員たちが不信のメガネをかけたことを、一概に責めることはできない。
彼らは、一度は企業や上司を信頼したものの、それを裏切られた経験を持っているからだ。

M・R・コヴィーが指摘しているように、不信のメガネをかけるほうが自分の身を守ることができるため、楽に感じてしまっている場合がある。
彼らの不信のメガネを取り去るためにはどうしたらいいのだろうか。

 

我々は、信頼し過ぎたせいで支払う代償にはすぐ気がつくが、信頼しないことによる代償にはなかなか気づかないものだ。もし、考えたとしても、その代償を測る術を知っている人は少ないだろう。不信が横行するこの世界で何が起きようと、警戒さえ怠らなければ身の安全を守ることができる、と我々は思い込んでいる。

(スティーブン・M・R・コヴィー『信頼マネジメント ビジネスを加速させる最強エンジン』キングベアー出版)

 

本書で、M・R・コヴィーは、信頼を培う方法について「五つの行動」を示している。

その一:信頼がもたらす効果を信じる
その二:まずは自分から始める
その三:自分の意図を明確にし、他者の意図を好意的に捉える
その四:やると言ったことを実行する
その五:自分から率先して他者に信頼を与える

これらをひとりひとりが心がけることはもちろん大切だ。
しかし、「その二」にあるように、従業員、部下に対してまずは自分から始めることで、効果を感じることができる。

 

「信頼」は、あなたの「信頼する」という行動がなければ、決して生まれない。
具体的な方法や考え方については、本書や、弊社がおこなっている研修などをとおしてぜひ知っていただきたい。
信頼を失い企業と従業員がバラバラになってしまう悲劇を回避し、状況を改善できるサポートをしていけると嬉しい。

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