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働き方改革法案成立、社員たちの不安に向き合う信頼コミュニケーション

2018年6月29日、働き方改革関連法が成立した。
法案の内容は、大きく3つにわけられている。

・残業時間の上限規制
・同一労働同一賃金
・脱時間給制度の導入

この法案は、何のためにつくられたのか。首相官邸のサイトには、下記のように記されている。

働き方改革は、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ。多様な働き方を可能とするとともに、中間層の厚みを増しつつ、格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するため、働く人の立場・視点で取り組んでいきます。

(首相官邸サイト「働き方改革の実現」より)

日本はいま、少子高齢化が進む中でも「50年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しもが活躍できる社会」を目指している。一億総活躍社会だ。
そのために、国全体の生産性を上げて生産力を維持しなければならない。労働力不足を解消するには、「働き手を増やす」「出生率の上昇」「労働生産性の向上」を実現したい。
働き方改革法案は、これらの実現を目的として生み出された。

 

企業、労働者の双方にメリット・デメリットがあるため、それぞれがしっかりと内容を把握している必要があるこの法案。
企業側の懸念の1つは、法案を実際の業務や給与に反映したときの混乱による離職、あるいは、社員の気持ちが企業や業務から離れてしまうという弊害だ。

 

このような不安が生まれるときだからこそ、企業や上司と社員たちとのシナジーを創り出しエンゲージメントを強化するコミュニケーションを、改めて思い出したい。

男女の結びつきがこの世に新しい命を送り出すことこそが、まさにシナジーである。シナジーの本質は、お互いの違いを認め、尊重し、自分の強みを伸ばし、弱いところを補うことである。

(スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』キングベアー出版)

企業や上司、社員も同じだ。それぞれ異なる思いを持つもの同士がお互いの相違点の価値を認めることが、シナジーが生まれるための最初の取り組み。
そのために、心を開いたコミュニケーションをおこなう必要がある。働き方改革法案について何を思い、どんな不安を抱えているか、お互いに腹を割って話す機会を設けても良いだろう。

 

心を開いた質の高いコミュニケーションをとるためには、信頼関係が重要。
もちろん一朝一夕で築き上げることができるものではないが、その理論や実例、やり方を知っているだけでも、信頼関係を築くことは十分に可能だ。
役員や上司にあたる方には、スティーブン・M・R・コヴィー『信頼マネジメント ビジネスを加速させる最強エンジン』(キングベアー出版)の一読と、研修をおすすめする。

 

働き方改革が完全に現場で実施されるまでには、まだ時間がかかる。
この法案について抱えている不安を、チャンスととらえてみてはどうだろうか。

シナジーとは、グループの全員が古い脚本を捨て、新しい脚本を書き始めることだと言ってもいい。

(スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』キングベアー出版)

これを機に、社員たちと新しく強固な信頼関係を築き上げていってほしい。

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