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社会人に必要な学びとは~学ぶときの注意と方法を紹介

多くの日本人は、学校教育の中で知性を伸ばし、勉学をする習慣を身に付ける。
しかし、学校を卒業すると、積極的に学ぶことをやめてしまう人もいる。

 

それは、一流といわれる大学を卒業し、一流といわれる企業に就職した人も例外ではない。

 

少し古い資料になるが、文部科学省が発表した資料によると、社会人経験があると推測できる25歳以上の大学への入学者の割合は、日本は1.8%なのに対して、OECD(経済協力開発機構)加盟国平均は17.6%と、世界と比較しても低い数値となっている。

もちろん大学に通うことだけが学びではないが、世界基準で見ても日本人は自身の能力開発への投資があまりされていないというのは事実であろう。

 

スティーブン・R・コヴィー博士は、自身の著書『7つの習慣』の中で次のように説いている。

知性を鍛え、自分の頭の中のプログラムを客観的にみつめることはとても大切である。より大局的な問題や目的、他者のパラダイムに照らして、自分の人生のプログラムを見直す能力を伸ばすことこそ、教育の定義だと私は考えている。このような教育もなく、ただ訓練を重ねるだけでは視野が狭くなり、その訓練をどのような目的で行うのか考えることができなくなる。だから、いろいろな本を読み、異人の言葉に接することが大切なのだ。

学校に通ったり、体系的な学習プログラムを受講したりといった外からの教育だけが学びではない。

主体的に動いている人であれば、自分の知性を磨く方法はいくらでもあるのだ。

その中でも、読書は特に身近な方法のひとつと言える。

優れた文学を読むことで、古今東西の偉大な知性に触れることができる。
自分のパラダイムが広がっていくことを実感できるだろう。

 

読書をする際に、注意すべき点としてコヴィー博士はこう語っている。

まず理解に徹しようと思いながら読めば、知性の刃はいっそう鋭くなる。筆者が言わんとしていることを理解しないうちに、自分の経験に照らして内容を判断してしまったら、せっかくの読書の価値も半減してしまう。

しっかりと読まないうちに、自分の解釈を加えてはいけないのだ。

社会人としての学びは、単なる丸暗記ではない。

○か×かといった絶対的な境目があるものばかりではないのだ。

 

またコヴィー博士は文字を書くことも勧めている。

考えたことや体験したこと、ひらめき、学んだことを日記につけることは、明確に考え、論理的に説明し、効果的に理解できる能力に影響を与える。手紙を書くときも、ただ出来事を書きならべて表面的な話に終始するのではなく、自分の内面の奥底にある考えや思いを文章で伝える努力をすることも、自分の考えを明確にし、相手からわかってもらえるように論理的に述べる訓練になる。

日々の仕事の忙しさに追われ、知性を磨く時間が割けないという方も、日記であれば今からでも始められるはずだ。
新年度のスタートとあわせて取り組んでみてほしい。

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