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プライオリティを設定できることが一流への第一歩。生産性を高める心得とは

重要性に基づいて判断するようにしないと、重要でないことに振り回されることになる。
───スティーブン・R・コヴィー博士

(コリー・コーゴン『5つの選択 卓越した生産性を実現する』キングベアー出版)

 

この言葉を読んで、ドキッとした人もいるだろう。
そういう人は、日々の業務に圧迫され、来た仕事をつい作業的にさばいてしまうという経験があるのではないだろうか。
ひとつひとつの仕事にしっかりと向き合いたいと思いながらも、自分のキャパシティがいっぱいいっぱいで、優先順位を考えられなくなってしまう。
社会人になって、一度は通る試練のようなものかもしれない。

 

真に生産的であるためには、何をするにしても意識的かつ意図的に行う習慣を身につける必要がある。今日の世界では、「自分は毎日忙しいんだ」と言って自動操縦のように何も考えずに行動していては、望む成果は得られないのである。

(コリー・コーゴン『5つの選択 卓越した生産性を実現する』キングベアー出版)

 

これが、コリー・コーゴンの指摘だ。

では、その作業員状態を脱却して、それぞれの仕事と向き合うためにはどうしたらいいか。
そのためには、日々の業務の「プライオリティ(優先度)」を明確に設定することが必要だ。

 

『5つの選択』では、フランクリン・コヴィーの「時間管理のマトリックス」というモデル図が登場する。
時間管理に有効な永続的なフレームワークの一つだ。これを利用することによって、時間と集中力とエネルギーをどこに注ぐべきか、適切に判断できるようになる。

「緊急度」と「重要度」という軸を組み合わせ、事柄を4つに振り分ける。

1.必須(緊急の会議、締め切りの迫った仕事、など)
2.卓越した生産性(主体的な仕事、創造的な思考、など)
3.中断(意味のない会議、重要でない電子メール、など)
4.無駄(雑事、逃げの活動、時間潰し、など)

この振り分けが瞬時にできるようになると、「緊急事項」に追われるだけの仕事にならず「重要事項」にもしっかりと時間を割くことができるようになる。
プライオリティの高い仕事に積極的に取り組むことで、自分の仕事への満足度も高まり、周囲へも良い影響を与えていけるのだ。

 

Q2(筆者注:※卓越した生産性)に移るためには、まず脳の反応部位を十分な時間停止させ、自分のみに発生している事柄は何であるかを明確にする。それから、それが自分の時間とエネルギーを費やすだけの価値があるか否かを判断することが必要だ。我々はこの必須プロセスを「一時停止─明確化─判断(PDC)」と呼んでいる。

(コリー・コーゴン『5つの選択 卓越した生産性を実現する』キングベアー出版)

 

プライオリティを判断し、自分の業務を時間管理のマトリックスに組み入れるためには、いくらかの訓練が必要かもしれない。
それは、たとえば『5つの選択』を読み込むことや、弊社主催の研修に参加することによって理解と訓練ができるだろう。

 

重要でない事柄に振り回され、後から思い返して「あれは無駄だったな」と落胆することは、まったく生産的ではない。
時間は巻き戻らない。ぜひ、本書や研修によってプライオリティを即時に判断できる仕事人となり、卓越した生産性を発揮していってほしい。

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