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企業の精神的支柱「企業理念」の必要性とは? 浸透させる意義を知る

経営理念、企業理念は、企業の支柱ともいえる大切なものだ。
しかし、その大切な理念が「浸透」しているかどうかということを考えたとき、多くの企業で課題になっている。

 

INOUZTimes 社員100人アンケート「企業理念はどこまで社員に浸透している?」によると、「企業理念を、どこまで覚えていますか?」という質問に対して「100%暗記している」と回答した社員は22%だった。対して、「0%、覚えていない」と回答した社員は39%だ。

このアンケートでは、理念の理解度を0%、20%、40%、60%、80%、100%と、段階的に設定している。
理解度50%以下の0~40%の社員を合計すると、その割合はなんと6割にものぼる。
半数以上の社員が、自社の企業理念をはっきりと覚えていない。浸透率はかなり低いといえる。

 

この浸透率の低さについて、どう感じただろうか。
ありえない? しかたない? あたりまえ?

先に述べた通り、企業の精神的支柱ともいえる理念が浸透していないということは、精神的にぐらつきやすい企業である可能性が高い。
だからといって、無理やり理念を暗記させることは、根本的な解決にならない。

ただ単に暗記させるだけでなく、理念を自分の言葉で語ることができるほどに浸透し、個々人が意思決定の場面でも理念を思い出してもらうためには、社員たちにどんなアプローチをしたらいいだろうか。

 

ここで、フランクリン・コヴィー社の知的生産性プログラム担当グローバル・リーダーであるコリー・コーゴンの言葉を紹介しよう。

説得力のある目的を持たずに行動すると、脳のエネルギーを消耗させるだけのこともある。だが、強い目的意識が頭の中にあると、脳の奥深くで情緒をつかさどる部分が私たち自身の具体的な意図や大義と結びつけられ、脳がより一層深く同期されるのだ。

(コリー・コーゴン『5つの選択 卓越した生産性を実現する』キングベアー出版)

 

企業理念は、守っても守らなくても良い目標のようなものではない。
企業が社会に対してどうあるべきかを明文化した「企業の存在意義」なのだ。

企業理念を理解し、自分の中に浸透させ、意思決定の場で適切に用いることができるようになる。
そうすれば、無駄な迷いを減らし、脳のエネルギーを消耗させず、さらに企業だけでなく「社会のために」どうあるべきかを体現することまでできる。

 

このように、企業理念を浸透させる意義を改めて社員に説き、スピーディーな意思決定と高い生産性を保持した社員になれるようサポートすること。
それもまた、チームのリーダーとして、あるいは企業の一員として、必要な態度である。

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