リモートワークへの移行により、変えざるを得ない育成体制
3〜5月にかけて、日本でも多くの企業でリモートワークが取り入れられ、今後もテレワーク、サテライトオフィスなど多様な働き方がニューノーマルになるといわれています。
新入社員の受け入れや人事異動、また中途入社者も多いこの時期に起こった変化に苦労された人事や受け入れ側の現場の皆さんも多かったのではないでしょうか。
受け入れ側の苦労ももちろん、新人や中途入社の方、また異動された方々もリモートワークという環境の中で、新しい仲間とのコミュニケーションが難しい場面や苦労されたことも多々あったことと思います。
しかし一方で事業は待ってくれません。
この大変化に対応しながら新戦力をいち早くトレーニングし、ともに成果を生み出すチームメンバーとして成長させていくことが不可欠です。
特に新人や中途入社の方々は、新たなチームの一員として、企業文化の中で大切にしている想いや価値観を共有し、組織の中で主体的に動いていこうというマインドセットが重要です。
いつもならオンサイト(対面)での会話や周囲の行動を直接目にすることによって、それらの想いや価値観を自然と共有していくのですが、リモートではなかなか、このインプットが上手く進みません。
フランクリン・コヴィー・ジャパンにも3月・4月に2名の新しい仲間が加わりました。
しかし、弊社では3月1日からリモートワークが既に始まっていたのです。
弊社は商品として「7つの習慣®︎」を多くの企業や組織にご提供しています。
だからこそ、弊社の社員は自らが「7つの習慣®︎」に強くコミットし、その実践を心がけている必要があります。
しかし、「良い習慣を身につける」ことがとても難しいのは、皆さんも実感されている通りです。しかも初めて「7つの習慣®︎」を学ぶことになった新しいメンバーにとってはただ本を読むだけではとてもハードルが高いのです。
では、どうしたらよい習慣を身につけることができるのでしょうか?
まずは『望む結果』を明確にする
「7つの習慣」にはSEE-DO-GETサイクルというフレームワークがあります。
「SEE」とは「パラダイム」、つまり私たちの「ものの見かた・考え方」です。私たちは自分自身の持っている「パラダイム」により、物事を判断したり、自分の行動を決めています。これが「DO(プラクティス)」です。そしてその「行動(DO)」によって「結果」を得ている(GET)のです。
もしも私たちが「今よりももっと良い結果を得たい」と思うのなら、もちろん「行動(DO)」を変える必要がありますが、その基にある「パラダイム(SEE)」が変わっていなければ、数日は行動が変わるかもしれませんが、すぐにまた元に戻ってしまいます。これを「三日坊主」と言ったりしますよね。
そこで今回、私たちは数名のメンバーを募り、中途入社の新たなメンバーと一緒に、このSEE-DO-GETサイクルを使ったラーニングプロセスを実践することにしました。
まずは「望む結果」を明確にしました。
それは「3か月後には新たなメンバーが、効果的なパラダイムにシフトし、フランクリン・コヴィーのメンバーとして7つの習慣を実践する」ことです。
フランクリン・コヴィー・ジャパンが実践するプロセス・ラーニング
『望む結果』を実現するには、「練習(プラクティス)」を定期的に繰り返していく必要があります。
一度学ぶだけではなく、定期的に学習し続ける場が必要です。
つまり学びの場をプロセスとして用意するのです。
フランクリン・コヴィーにはこのプロセスラーニングのための「All Access Pass®︎」(以下、AAP)という商品があります。私たち自身がこのAAPを利用し、数名のグループで週に1回から2回、グループコーチングを行うことにしました。
仕組みは簡単です。毎回、「7つの習慣®︎」のコンテンツの中からテーマを選びます。
参加者は事前にAAPを利用してテーマとなった「コンテンツ」を学習(動画の視聴やその後の質問に答える学習)したうえで、グループコーチングに参加し、改めてAAPを全員で視聴し、その場で各自が感じたこと、気づいたことを相互に共有するのです。
こうすることで一人では気づかなかったことや他の人の多様な考え方に触れることができ、学びを深めていくのです。
この学習方法の優れている点は、ひとつは「プロセス」として継続した学習ができるということ、もう一つは一回の学習時間が10分程度と短く、仕事の合間や通勤時間などに手軽に学習できるという、マイクロラーニングの形態をとっていることです。
次回のブログでは、このAAPを利用したプロセスラーニングについて実際に実施した内容をご紹介します。
2020年8月4日(火)更新予定